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Mission Impossible
サンタクロースについては、以前、こちらで書きました。あれ以来、我が家では、サンタクロースは「いる」ということになっています。しかし、我が家には、それだけではなく、さらに別の精霊もいます。「トゥース・フェアリー」という妖精です。「トゥース・フェアリー」は、子どもが、抜けた乳歯を枕の下に入れて寝ると、その晩、それをコインに交換しておいてくれる、という妖精です。私は、子どもがもっと小さい頃に見せていたアニメ「ペッパピッグ」で、初めてそれを知りました。「ふーん。そういう話がヨーロッパにはあるのね。」と思ってみていましたが、それを「やる」というのです。つれあいが。
「やる」といっても、子どもと一緒に寝ているのは私なので、それを「やる」のは、つれあいではなく、私です(裏面の模様が、抜ける乳歯の数と同じ20種類あるコインのセットを、ネットで探して買ったのも私です)。そして、それを実際に「やる」のは、かなり難易度が高いミッションなのです。
私は、毎朝5時30分に目覚ましを掛けて起きています。そのときに子どもも起きてしまうことがあるので、本ミッションは、それ以前に完了させなければなりません。このため、朝、3時~4時半くらいに一度、起きて、真っ暗な中、寝ている子どもの枕の下を探り、乳歯を探します。最初のときは裸の乳歯(長さ3mm程度)でしたが、「そんなもん、手探りで見つけられるか。」という私の意見を容れて、途中から3cm×3cmくらいのジッパーつきの袋に入れられるようになりました(つれあいがそのように誘導します)。しかし、現に寝ている頭の下で、枕ごしとはいえ、もぞもぞと何かが動けば、寝ている本人とて眠りを妨げられます。できるだけ、子どもの頭の真下は後回しにして、頭が乗っていない周辺から歯を見つけられないかとまずは探ります。しかし、それでも気になるのか、子どもが「うーん。」と寝返りを打って、運悪く私の手の真上に子どもの頭が来たりすると、子どもが起きないようにそこで動きを止めて、1分ほどはじっと、子どもが深い睡眠に入るまで待ちます。やがて落ち着くと、探索再開です。こうして、なんとか歯が入った3cm×3cmくらいの袋を見つけ、それを抜き取って、代わりに用意したコインを枕の下に差し込みます。その後、自分ももう一眠りしたいので、寝室から自分の書斎まで行って、適当な引き出しに歯の入った袋を放り込みます。これにて、ミッション、コンプリート。このイーサン・ハント顔負けのミッションを、ここ何年も、1年に数回、行っています。いずれ、パラマウントから、トムに後釜として、イーサン・ハントやピート[マーヴェリック]ミッチェル役のオファーが来るかもしれません。
しかし、1年ほど前でしたか、上の子が「お父さんの部屋の引き出しに、私の歯があった。おとうさんが(トゥース・フェアリーを)やってんじゃないの?」といってきました。私もここまでやってきたので、また、まだ下の子は1本も歯が抜けていなかったので、「ちがいます(否認)。トゥース・フェアリーは家についている妖精だから、もらった歯を家の中の適当なところに隠しておくんだよ。」と主張しました。
上の子はすでに、「サンタクロースはおとうさんじゃないの? おとうさんからもらうお誕生日プレゼントが入っている袋と、サンタさんからもらうプレゼントの袋がいっしょだもん。」とも指摘してきたことがありました。「ちがうよ(否認)。サンタクロースは、世界中の子どもたちにプレゼントを配らなければいけなくて、大変だから、サンタクロースもamazonを使うんだよ。」と言っておきました。どうも、自分が「サンタクロース(など)は存在する」という前提で育てられてこなかったので、参考にできるような子ども時代の具体的な記憶がなく、やることが少々雑なようです。昔は、amazonはありませんでしたし。
それにしても、兄弟姉妹がいる家は、上の子が怪しみだしたとき、サンタクロースだのトゥース・フェアリーだのといった存在は、どのようにして処理しているのでしょうね? なお、下の子用に、すでに、20種類の模様のコインのセットは、購入してあります(1枚は交換済み)。[ K.H ]
投稿日:2025年07月08日