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五山の送り火

 今年のお盆は、迎え盆は墓のある長野で過ごしましたが、送り盆は京都で過ごしました。確か小学校の社会科の教科書だったと思いますが、京都の五山の送り火の写真を初めて見てから「いつか見てみたい」とずっと思っていました。お盆休みは実家や親戚のお宅に伺うことが通例となり、長年叶うことができませんでしたが、色々なご縁があり、今年ついに念願叶って、送り火を生で見ることができました。
 ネットで調べると、江戸時代には送り火(大文字)について文書に載っているようですが、平安時代にはあったとの節もありその起源は定かではないようです。現在は、「大文字」「妙・法」「船形」「左大文字」「鳥居形」の5つですが、その昔には、他の形「い形」もあったとか。精霊をあの世に送り届ける、送り盆のイベントですね。今年はお迎えとお見送りの場所が数100km離れていましたがご先祖様は大丈夫、と勝手に判断しました。
 
 京都タワーや京都駅の空中回廊などの特定のポイントでは、5つをすべて見ることができるそうです。しかし、事前申し込み・抽選であること、また、かなり遠くから見るので迫力不足では、と思い1カ所に絞りました。具体的には、左大文字(大北山)を近くで見ることにしました。事前のリサーチによると、西大路通と北大路通の交差点付近(金閣寺付近)が建物などに邪魔されず近くから見えるとのことでしたので、宿から徒歩30分ほど歩いて向かいました。夜8時に大文字(如意ヶ嶽)に点火され、その後、反時計回りに5分おきに次々に点火されます。左大文字は8時15分点火の予定です。夕方6時頃からの夕立はかなり収まっていましたが、ポツポツと雨が降る中、西大路通を北上して見学ポイントを目指して歩いていきました。20分ほど前に到着すると、すでに歩道は人でいっぱい。みなさん傘をさしてじっと待っていました。そして点火。雨で濡れていたのか着火に時間がかかりましたが、しばらくすると、各松明がメラメラと燃え上がり、夜空に大きな「大」の文字が浮かび上がりました。炎のゆらめきまでしっかりと見えて、迫力を感じることができました。
 火が消えるまでその場で見ていようかとも思いましたが、少し離れて見たらどんなかと思い、20分ほどその場で見てから、西大路通を南下しつつ、振り返って「大」を確認しました。建物越しに見える「大」も風情があってとても素敵でしたが、その「大」をうれしそうに眺めている人々の顔を見るのもまた趣がありました。また、機会があれば伺いたいと思います。[ S.K ]

 
(下の写真は、帰りがけ、わら天神辺りで撮ったものです。火の勢いが少し収まっていましたが、「大」の字が綺麗に撮れました。)
 
東大文字

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投稿日:2025年08月19日