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ラーメン
ラーメンは500円、チャーシュー面は600円。味玉またはメンマ多めで700円。ずっとそんな価値観でした。しかし、今や1000円近い価格がスタンダードになりつつあります。1000円近いラーメンって、ゴージャス感に違和感を覚えてしまいます。体に悪いと分かっていても汁を飲み干さないと元が取れないのではないかと心配になってしまいます。もちろん冗談です。
かつての一杯ワンコイン時代に、私は、某アニメの小池さんのごとく、おいしいラーメンがあると聞けば、西に東に行って食するラーメン大好き人間でした。もともと長野出身ということもあり、また、長野と東京とを異動で行ったり来たりしていたので、長野と東京のラーメンを良く食べました。長野市内では、犀北館近くの中華そば「ふくや」さん(すでに閉店)、長野駅近くの「豊龍」さん(ここはチャーハンも絶品)、「いむらや」さんのあんかけ中華、中華そば「大石家」さんなど、同僚の方々と情報交換をしてよく食べ歩きしていました。長野と新潟の県境の妙高にある「ミサ食堂」のみそラーメンは美味しかったなぁ。長野から東京への異動に際し、送別会でラーメン好きの私のために、ラーメンの写真を見て店名と値段を当てるクイズを出してもらったことを懐かしく思い出します。東京では、中野の「青葉」さん、新宿の「武蔵」さんや「桂花」さん、渋谷の「山頭火」さん、千駄ヶ谷の「ホープ軒」さんなど、結構油多めのラーメンを好んで食べていました。
ここ名古屋においては、学生時代は、下宿の近所にあった名前も憶えていない(いつも「あそこに行こう」で済んでいて名前で呼ぶ必要がなかったため)豚骨スープがおいしいラーメン屋さんと(すでに閉店)、昭和区の「鳳凰」さんに良く通っていました。「鳳凰」さんも、残念ながら閉店されてしまっていますが、今思えば、「まっち棒」さんで有名な和歌山ラーメンに近い味でした。もともと「昭和高ラーメン」とよばれて夜泣きそばから始まって人気が出て店舗を構えた、知る人ぞ知るラーメン店です。家族経営のアットホームなラーメン店で、オープンキッチン風の厨房(というか、単に仕切りがなく調理の模様が目に入ってしまう店舗構造)の中で、長男らしき方と、おばちゃんと、(たまに、おじいちゃんも)が阿吽の呼吸で麺ゆで、スープ作成、チャーシュー等のトッピングを行っていました。面白いのは、訪れるたびに味わいが異なり、当たりの時と、外れの時とがはっきりとしていました。当たりの時のおいしさを知ってしまうと、外れであっても「次は当たりに違いない」とまた来てしまう魅力がありました。閉店後に長男さんは、塩釜口で新たにお店を構えたとのうわさを聞きつけて訪れましたが、あの「鳳凰」の味ではなくがっかりした記憶があります。
以上の挙げてきたラーメン店は、「ふくや」さん、「いむらや」さん、「大石家」さんを除き、ほとんど豚骨しょうゆベースのこってり系ラーメンです。おそらく嗜好がそうなんですね。それで、この間、帰宅途中にあるチェーン店のこってり系の某ラーメン店に入って食した訳ですよ。そしたら、まさかまさかの胃もたれです。愕然としました。これが老いなのか。こんなところで感じてしまうとは。
後日、伏見駅近くにあるラーメンチェーンの「横綱」さんに入り、ラーメンを注文しました。再確認したかったのかもしれません。ご存じの方が多いかもしれませんが、「横綱」さんは、昭和45年京都発祥のラーメン店です。刻んだ五条ねぎが入れ放題なのが特長の豚骨しょうゆベースのラーメンを提供してくれます。「うん、おいしい」胃もたれの記憶があるので、おそるおそるではありましたが完食しました。その後に胃もたれはありませんでした。しかし、「横綱」さんが特別なのか否かがまだ判然としません。すなわち、他店の豚骨しょうゆベースのラーメンではやはり胃もたれする可能性があります。
まだ、それを明確にしていません。というか、「横綱」さんで十分満足しています。どうか突然閉店しませんように。[ S.K ]
投稿日:2025年02月18日