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自家用車

 大学1年生の長女が夏休みに入り、自動車教習所に通い始めました。FRのマニュアル車でコーナーを攻める、といった「走り」を求めていない彼女は、オートマ車限定の免許取得を目指しています。短期集中タイプで朝から夜までの授業により2週間程度で卒業するコースを選び、先週末に無事卒業検定に合格しました。来週には、運転免許試験場にて学科試験の予定です。
 そんな長女の様子を見ていて、私自身が教習所に通っていた頃や、これまで乗ってきた車について少し回想してみたり。
 
 私は、長女よりも少し遅い21歳で免許を取得しました。
 私の両親は運転免許をもっておらず、したがって自宅に自家用車があるという生活を送ってきませんでした。そのため、家族としての行動範囲は他のご家庭と比較して制限され、機動的な行動も制限されました。そんなこともあり、車で自由に動きたいという気持ちが強く、大学生のときに、親から少し出してもらいつつバイト代をためて、とても古いトヨタカローラレビン(AE85)を購入しました。もちろんマニュアル車です。当時付き合っていた彼女(現在の妻)が、普段は親の軽自動車(オートマ車)しか乗っていないにも関わらず、「運転してみたい」と言い出したため、京都へのドライブの途中で交代してみたら、まぁ怖いこと。普段乗り慣れていない道を、普段乗り慣れてないマニュアル車を運転する人の隣に座ることの怖さ。教習所の先生には頭が下がります。この車は、結局、結婚するまでの4年間乗って廃車になりました。
 結婚を機に、妻が乗っていたトヨタカリーナが自家用車になりました。この車は、本当に良くできた車でした。故障は少ないし、欲しい機能、例えば、パワーウィンドウや、ハイマウントストップランプが付いていたし(今では当たり前の機能ですが)、乗っていてストレスはほとんど感じませんでした。
 引っ越しを機に、トヨタカリーナを手放し、フォルクスワーゲンポロが自家用車になりました。社宅を嫌い、駐車場付きの一軒家に住むことにしました。しかし、その駐車場がとても狭く、カリーナでは一部が道路にはみ出してしまうということで、小型車で、且つ、高速道路も安心して乗れて、さらに、安全性能も高い、という観点でこの車に乗り換えました。しかし、はずれ固体であったようで、故障が多かったです。パワーウィンドウが突然閉まらなくなる、異音がする、エアコンが効かなくなる、等々。
 その後、ちゃんとした広さの駐車場付きの一軒家を購入したこともあり、また、SUVに乗ってみたいということで、初代ホンダCR-Vに乗り換えました。キャンプやスキーに行ったり、海・山・湖に遊びに行く、といったアクティブなことは一切しませんでしたが、運転席と助手席との間に小さなテーブルが設けられており、そのテーブルでマクドナルドで買ったハンバーガーなどを並べてプチ・キャンプ気分を味わえたのが懐かしいです。視点が高いのも運転時のストレスが減ってよかったです。
 長女の出産を機に、ホンダステップワゴンが自家用車になりました。いわゆる「ワンボックスカー」です。後部座席はフルフラットにでき、いろいろと便利でした。CR-Vに続き、視点が高く運転し易かったです。ただ、高速道路の運転では、ロードノイズが大きく、比較的声を張らないと話しが聞き取れないことがありました。タイヤの問題だったかもしれませんが。
 そして、現在、トヨタクラウンアスリート(210系)が自家用車です。視点がステップワゴンから低くなり、当初はストレスがありましたが、それも慣れ、今は、ゆったりと乗れる点、以外に小回りが利く点、高速道路でも静かな点、燃費も良い点、など乗るたびに好きになっています。現在、走行距離が18万kmを越えていますが、涼しい顔で「なにか問題でも?」と言いたげなほど安定感があります。家族皆が大ファンの1台です。ただ、シルバーの車体で窓ガラスには濃い目のスモークが貼ってあるので、高速道路を走っていると、どうやら覆面パトカーと間違われているようです。私の車が近づくと速度を落としたり、私の車を追い越すときにはとても慎重に追い越したりしていて、すこし申し訳なく思ってしまいます。
 こうして歴代の自家用車について書いていると、その当時の生活の様子が思い出されます。車は生活に密着しているし、比較的長い期間利用するため、様々な思い出とリンクするのでしょうね。もはや家族の一員といっても過言ではないのかもしれません。次に新たな家族を迎えるのはいつになるのかなぁ。[ S.K ]

 

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投稿日:2024年08月20日