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知財の裾野

 中・小規模の事業体においても、知財に着目して事業展開することは重要である、とされてから久しい。当所においても、中・小規模企業からの依頼件数は増えている。この事実は、これまでの関係機関の啓蒙や、日本弁理士会による普及・支援活動の成果の表れであろう。
 中・小規模企業からの依頼は、技術その物に留まらず、念頭にある事業を成功させるためのツールとして知財をどのように活用していくか、に帰結することが多い。未だ未だ、中・小規模企業における知財=特許の認識は根深く、本当に必要な知財への到達を妨げているようにも思える。技術だけでは事業は成功せず、また、アイデアだけでは事業は実現できない。技術系企業であれば、マーケットにおける自社の見え方を意識することは重要であり、サービス系企業であれば、事業を実現する技術的手段と他社の特許との関係を意識することが重要である。いずれにしても、自社事業を経済活動に上手く乗せるために知財をどのように活用すべきか?といった視点が不可欠である。
 一方で、ここ数年、中・小規模企業における知財の活用は、関係機関の思いに反して、進んでいないように感じている。おそらくは、知財の活用によるメリットや、我が国における知財の一般的な活用レベルが、事業における他の項目と比して見えにくい、重要性を感じにくい、ことに要因があるのではないかと考える。知財を加味した事業の評価を得て、知財を活用することにより、日常の事業がどのように好影響を受けるのかという視点において、利用者側の目線には未だ及んでいないように感じる。[ Yo.I ]

 

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投稿日:2022年08月09日