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水戸黄門
ナショナル(旧松下電器産業)提供のテレビ時代劇「水戸黄門」。幼い頃の私の地域では、月曜日の夜8時に放映されていました。教育方針なのか親の趣味なのか、基本的にNHKしか視聴させてもらえなかった私の家では、プロ野球(地方なのでもちろん巨人戦です)と、マンガ日本昔話と、この時間枠の時代劇(水戸黄門の他、大岡越前、江戸を切るなど)などのいくつかの番組は、民放であっても例外的に観させてもらえました。その頃の水戸光圀公役は東野英治郎さん、佐々木助三郎(助さん)役は、里見浩太朗さん、渥美格之進(格さん)役は、横内正さんでした。ちなみにクールな風車の弥七役は、中谷一郎さんです。
その後、黄門様、助さん、格さんの各役を演じる俳優さんが入れ替わりつつ「水戸黄門」は続きます。その中で、4代目黄門様の石坂浩二さんの後を引き継いだのが、以前助さんだった里見浩太朗さん。驚きと共に「助さん昇格したね、がんばったね」と何様的な感慨に浸ったものです。
そんな里見黄門様は、テレビ時代劇ドラマが終了する2011年まで続き、さらに、その後の舞台「水戸黄門」にも続きます。
先日、縁あって、里見黄門様の舞台「水戸黄門~長崎に微笑む秋の風~」を名古屋の御園座にて観劇する機会を得ました。助さん役は、原田龍二さん、格さん役は合田雅吏さんです。
お三方はもちろんのこと、脇を固める田中健さん、雛形あきこさん、江藤潤さん、水森かおりなど皆さんの演技がとても素晴らしく、短い時間でしたが非現実な世界にどっぷりと浸らせてもらいました。例の「印籠」が登場するまでに細かく丁寧に重ねていくストーりー作りも素晴らしかったですし、助さん、格さんがそれぞれ主役の殺陣シーンでの舞台を回転させる演出など、最後まで飽きさせない工夫がとても素敵でした。
第一部の舞台が終わった後の第二部「歌謡ステージ」では、里見浩太朗さんと水森かおりさんの歌を聴かせて頂きました。水森かおりさんのすばらしい歌唱力とチャーミングな人柄を堪能させてもらいましたが、それよりもなによりも、第一部の舞台で立ち回りをこなしたうえで、数曲を歌い上げる里見浩太朗さんのお歳が、今月88歳になることを伺ったことに、純粋に驚きました。
幼いころから画面越しで見てきた方が、今もこうして第一線で頑張っていらっしゃるのを目の当たりにして、勇気と元気を少し分けてもらえた気がしました。[ S.K ]
投稿日:2024年11月12日