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ズレる新参時計

 日頃、「断然!機能優先」な私は、20気圧防水のチタン製ソーラー電波時計を愛用していたわけですが、あるときの弁理士会関係の打ち上げで、みすぼらしい老人がついと前に出て、「御坊の身につけておられるは実用の時計。なにゆえお出かけ用の時計を使われぬか。」といわれたので、即座に台下に飛び降りて、「私は未熟者ゆえ、お出かけ用の時計は未だ持ってはおりませぬ。」と老人の前に平伏し、天竺に向けて取経の旅に出ることになったという話は、以前、書きましたが、一昨年、久しぶりに「ズレる時計」(自動巻き式)を買いました。実用の時計ではないので、見た目重視で、銀座の石畳を模したという水色の金属片のブロックパターンの盤面がとても気に入っているのですが、それでも20気圧防水なところが、「断然!機能優先」な私としては、加点要素であります。
 
 ところが、20気圧防水であるため、リューズ(時間を合わせたり、ねじを巻くときに回転させるパーツ)が本体に対してねじ込み式になっており、針が止まってしまった状態から再び使うときに時刻を合わせようとすると、そのねじ込み式リューズを緩めて、時刻を合わせて再び本体に締め込むことになります。これを毎回やるのが、どうもこの時計の防水機能をどんどん低下させているようで、気になっていました。それに加えて、できるだけ時計の針が止まらないように平日毎日付けていると、手首の内側がカサカサになってかゆくなってきました。「そうだった。忘れていたけれど、自分がチタン時計を愛用しているのは、ステンレスのブレスレット時計では肌が荒れるからだった。」と思いだし、右手と左手で交互に着けてみたりしたのですが、いったんカサカサになったところがなかなか治りません。観念して、(せっかく20気圧防水なのに時計全体としての耐水性が低下するのは気に入りませんでしたが)ステンレス製のブレスレットを皮バンドに換えてしまいました。ゴムやウレタンのバンドは、金属片のキラキラの文字盤に合わなかったのです。
 
 それで毎日使っていたのですが、結構、時刻がズレます。2週間使うと2分くらい遅れます。まあ、機械式時計としては、そのくらいは普通だそうですが。それでも、ねじ込み好きリューズの防水性能が低下しそうで、時間をこまめに合わせたくない、ということもあり、「ねじの巻き具合が少なくて、針を回すねじのトルクが小さい、つまり、普段の私の使用ぶりではねじの巻かれ方が不足なのではないか。」と考えて、はじめてワインダーというものを買ってみました。それに腕時計をしまっておくと、ときどき腕時計をくるくる回してくれて、時計のねじが巻かれ、自動巻き式腕時計の針が止まらない、というものです。「余っている人間の運動エネルギーを有効活用するところが、自動巻き式時計の発想のすばらしいところなのに、これでは結局、電気エネルギーを消費するではないか。」という点で、あまり気に入りませんが、許容できないほど時間がズレて、時間あわせをする、その頻度が減るなら、まあ、しょうがないか、と思っています。
 
 ところが、今度は、いったんワインダーに入れると、わざわざそこから出すのがおっくうになり、パッと使える時計(いずれもソーラー時計)を付けてしまいます。私が持っている時計の中で、実用の点ではエースである、20気圧防水のチタン製ソーラー電波時計は、やはり優秀なヤツであるなあ、と見直したのでした。これもリューズはねじ込み式なのですが、ソーラー電波時計なので、リューズによる時刻合わせは(可能ではありますが)原理的に不要です。そういえば、このチタン製ソーラー電波時計は、もう16年使っていますが、いまだに現役のカタログモデルで、昨年でしたか、新色のモデルが追加されました。電気製品で、発売から16年たっていまだカタログモデル、新色まで追加されるなど、これはもう「名機」といってよいでしょう。「おまえはえらいヤツよのう。」と、褒めてやりたくなるのでした。一方の、機械式銀座石畳モデルはというと、書斎でワインダーの中に美しく収まって、LEDの天井照明をキラキラと反射させながら、ときどきくるくると回っているのでした。[ K.H ]

 

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投稿日:2023年05月09日