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白内障手術とVixion(登録商標)

 前回のトピックスには結膜炎で右往左往をした話を書いたが、結膜炎をきっかけに白内障の治療をしなければならないと強く感じるようになった。以前から視野が暗くなり、足元もよく見えなくなっていたからだ。それでとうとう3月から4月にかけて両眼の水晶体を眼内レンズに置換する手術を受けることになった。記憶のある範囲での人生初めての手術体験で、結構慎重に検討したが、手術自体はそれほど大変なことではなく、なんとか終了。白内障手術については、こちらの解説を共感をもって読んだ。
 私はもともと強度の近視なので、多焦点眼内レンズにすることができず、仕事で使う距離(私の場合、数十センチ)を意識した単焦点眼内レンズを入れた。このため、手元にかなり近いところも、数メートル先のところも、目の焦点は完全には合っていない。それでも視野はとても明るくなり、足元はよく見えるようになった。
 そんな時Vixion2の案内が届いた。これは、眼鏡なのだが、自動焦点距離調整機能付きの眼鏡なのだ。それで、3年ほど前に、この眼鏡の最初の機種、Vixion01を購入していたことを思い出した。クラウドファウンディングで購入したこの初代Vixionは、私のような強度の近眼では全く役に立たず、視野が狭いこともあって、すぐお蔵入りした。しかし今回の案内を見て、「単焦点眼内レンズを入れた今なら使えるのではないか?」と考えたのだ。で、早々お蔵?から取り出して使ってみると、なるほど確かに焦点距離を自動調整してくれる。但し、視野が狭く、街中で使うほどの汎用性はない。手元の細かい作業だけなら、老眼鏡で足りる訳だし。
 しかし、案内が届いたVixion2では、視野は、初代Vixion01と比べて約2.4倍になるという。安い商品ではないので、さすがに少し迷ったが、新し物好きの血が騒ぎ、結局ポチった。商品はまだ届いていない。

 焦点距離の調整ができる光学系は、カメラや双眼鏡などで使われている仕組み、レンズ間距離を変更する仕組みで実現されることが多い。これに対して、私たちの眼は、水晶体の形を、毛様体筋という筋肉の収縮・弛緩で変えることで焦点距離の調整をしている。白内障手術で置換されるレンズは、多焦点眼内レンズであっても形状を変えることはできない。レンズの形状を変えて焦点距離を調整する仕組みは世界中で研究されているが、商品に組み込まれた本格的なものはまだそれほど普及していないと思う。
 また、私は、アドレンズスペアペアという眼鏡も持っている。この眼鏡は、2枚のレンズの位置を変えることで、レンズの度数(パワー)を遠視用の+5.0Dから近視用の-4.0Dまで変えられるというものだ。こうしたレンズの組合せを実現している技術は高く評価しているが、レンズがプラスチックであること、レンズの位置により度数は連続的に変化していることから、長時間の実使用には耐えないと感じる。
 こうして見ると、筋肉の収縮・弛緩でレンズの形を変えて、広い範囲で焦点距離の調整ができるという私たちの眼は、進化によって、なんという優れた構造まで到達しているのだろうと思う。
 白内障の手術で置換されるレンズが毛様体筋で変形できるものになるまでは、このVixionのような焦点距離調整型眼鏡が一つの解決策になると思う。新しいVixion2が届くのが待ち遠しい。[T.S]

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