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グレイクリスマスと日本国憲法など
「グレイクリスマス」という芝居を見ました。芝居の内容については、リンク先を参照ください。それをきっかけに、一般向け、子ども向けの憲法の本を読んでみようと思い、「あたらしい憲法のはなし」(1947年、文部省(当時)発行)をkindleで読みました。
日本国憲法が施行された1947年に書かれた本ですので、もちろん今とは省庁の構成も、議員定数も、成人年齢も異なっています。極力難しい漢字は使わずに書かれていますが、使われている漢字は旧字体です(「國」、「戰」など)。しかし、当時の文部省の官僚(または執筆依頼を受けた憲法学者?)が、子どもたちに向かって誠実な態度で日本国憲法を解説し、「民主主義」とはどういうものか、「主権在民主義」とはどういうものか、「日本国」の「象徴」とはどういう意味か、「基本的人権」とはどういうものか、国会とは、政党とは、内閣とは、地方自治とは、と説いて聞かせています。「戰争の放棄」の章では、「みなさんの中には、今度の戰争に、おとうさんやにいさんを送りだされた人も多いでしょう。ごぶじにおかえりになったでしょうか。それともとうとうおかえりにならなかったでしょうか。」と語りかけます。まだ戦争が終わって2年、その痛みが、人々の心の中に生々しく残っている頃に書かれたのだな、と思います。そして、記載の各所から、この憲法とともに新しい国として進むのだ、という強い意志が感じられます。
極力分量を少なくしようとしたためか、難しい概念の説明を1回しただけで話が進むので、その点だけはちょっと残念で、「繰り返し読まないと、分からないだろうなあ。」とは思いました。
子ども向けに、大人が真剣に書いた本は好きです。以前に紹介したかもしれませんが、「君たちの生きる社会」(伊東光晴著、単行本は1978年発行?)や、「うらおもて人生録」(色川武大著、文庫は1987年発行。もともとは新聞連載)は、学生時代に何度も読みました。
いずれも良書で、おすすめです。[K.H]