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なぜなぜN回

現在、3歳2か月の上の娘は、そろそろイヤイヤ期は卒業し、なぜなぜ期に入っています。なにかあるとすぐ「どうして?」と聞いてきます。問いには、できるだけ丁寧に答えようと思っていますが、疲れている時などには、「さあ、おとうさんもしらない。」とか「マメちゃん(仮名)は、どうしてだと思う?」と聞き返して、考えずにすませてしまいます。
 
娘に「どうしてだと思う?」と聞き返すと、娘のアタマの中の引き出しは、異次元につながっているのか、「きっと、〇〇だからだよ!」と、かなり独創的な答えを確信をもって返してきます(例.「なぜ××(なにか小物)は、すぐ倒れるのか?」→「きっと、マメちゃん(仮名)のことがすきだからだよ。」)。そういうときは、「そうかあ。〇〇だからかあ。おもしろいね。」と笑いあったりします。
 
トヨタ自動車さんでは、何か問題が発生すると「なぜなぜ5回」といって、その分析において「なぜそうなったのか?」を5回繰り返して、できるだけ根本の原因までさかのぼって、問題を解決しようとするそうです。もともとは大野耐一氏が提唱したといわれているそうです(いま、ネットで「なぜなぜ5回」を調べてみて、大野耐一氏の名前を発見し、社会人1年目のときに買って読んだトヨタ生産方式の本で、大野氏の名前を初めて見たことを、懐かしく思いだしました)。
 
しかし、たいして複雑ではないことについて「なぜ」を繰り返されると、結構、根源的なところに行きついて、そこで行き止まりになったりします。先日も、娘を風呂に入れているとき、こんな会話をしました。その日は、湯船に湯をはらずにシャワーですませようとしていたのですが、湯に入るのが好きな娘が湯船の残り湯に入ろうとしていました。
私:「マメちゃん(仮名)、そのお湯には入らないほうがいいよ。」
豆:「どうして?」
私:「昨日のお湯だから、きたないよ。」
豆:「どうして?」
私:「バイキンさんがいっぱいいるかもしれないよ。」
豆:「どうして?」
私:「昨日、マメちゃん(仮名)や、おとうさんがそのお湯に入ったでしょ。だから、そのお湯に栄養が溶けていて、あったかいから、バイキンさんがいっぱい増えるんだよ。」
豆:「どうして?」
私:「バイキンさんが栄養をごはんにして食べるし、お湯の中があったかくてきもちいいから、バイキンさんは増えるんだよ。」
豆:「どうして?」
私:「バイキンさんだけじゃなくて、生き物は、食べるものがいっぱいあって、気持ちのいいところでは増えるんだよ。」
豆:「どうして?」
私:「食べ物をたべて増えるものを『生き物』っていう名前にしたんだよ。」(おしまい)
 
私は、自分で言っていて「そうか。『生物』とは、外部から栄養を摂取して数が増えるもの、と定義づけることができるのだな。」と、改めて思いました。
 
中学生のころに気に入って繰り返し読んだ矢野健太郎氏の「ゆかいな数学者たち」に、大学の先生の中には、生徒が教室に一人もいなくても時間割どおりに講義をするひとがいる。講義をすることは、自分のアタマの中の整理になるからである。というようなことが書かれていましたが、なるほどこういう感じね、と思い出しました。
 
現在、私のアタマの中は、広く浅く、こども事典のような知識の整理が進行しつつあります。これまで知りませんでしたが、子育てを終えたお父さんお母さんは、そうでない人に比べて、物ごとを平易に説明する能力がずいぶん発達しているのかもしれない、と思ったのでした。[ K.H ]

 

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投稿日:2019年05月14日